スキマ時間を活用して勉強するための6つのルール

スキマ時間を活用して勉強するための6つのルール

子育てや仕事で忙しい大人は、スキマ時間を活用して勉強しようと思ってもなかなか上手くいきません。

スキマ時間を活用できない子育てママの例。

家事もひととおり終わり、子どもはお昼寝。やっと自分の時間ができたので、机に向かって…

「さて、何を勉強しようか?」と悩む時間に5分。

ふと携帯を見たらついついメールやSNSを見てしまってさらに10分。

やっと勉強を始めたら、玄関のチャイムがピンポーン。

そうこうするうちに子どもが起きて、ハイ終了。

こうしてスキマ時間約20分を浪費。

私が子育てしながら英検1級の勉強をはじめた頃のある日の出来事です。
子育てしながら勉強ともなるとまさにこれがリアル

ちょっとの空き時間でも勉強モードに即切り替えできなければ、1日1時間の勉強時間を捻出することさえ難しいのです。

これは子育てしている英語学習者に限らず、忙しい社会人がスキマ時間で勉強するためには共通して乗り越えなければならないハードルです。

スキマ時間を活用して勉強するため大切なこととは?

スキマ時間ができたときに、スムーズに勉強モードに切り替えできるよう準備しておくことです。

そのために私が提案したいのがスキマ時間活用のための6つのルールです。

6つのルールの紹介の前にまずは「スキマ時間」とはなにか?「スキマ時間の活用」をイメージしていただけるようご説明いたします。

目次

スキマ時間とは

まず、私がいうスキマ時間とは10分~15分ぐらいの細切れの時間です。

スキマとは

【すき間】… ①物と物のあいだ。すき。②ひま。
 国語辞典より引用

すき間とは物と物のあいだのことであり、スキマ時間は、何かと何かの時間のあいだの時間。

意識していなければ、「ひま」な時間、なんとなく過ごしてしまう時間となります。

しかし、スキマ時間を意識して活用することができれば、「ひま」な時間を、自分を成長させるための「勉強時間」に変えることができます。

たとえ10分であっても、これを1日6回捻出すれば1日1時間の勉強時間にもなります。

15分なら4回です。

1回15分なら、なんだかできそうな気がしてきませんか?

1日1時間の勉強時間を確保するよりも、1日15分を4回のほうが簡単です。

それに15分だけなら集中力もつづきます。人間の集中力は1時間もつづきません。

1時間を1回よりも15分4回のほうが、脳への負担集中力の面でも効果的です。

スキマ時間まとめ
  • 1スキマ時間=10分〜15分
  • スキマ時間をあつめれば、1日分の勉強時間になる
  • スキマ時間は集中できるちょうどよい長さの時間である

それでは1日10分~15分のスキマ時間を活用するための6つのルールについて、説明いたします。

ルール1:1日の勉強メニューを作っておく

1つ目のルールは1日の勉強メニューを作っておくということ。

スキマ時間がみつかったときに、「さて何からはじめよう?」と考える時間が一番無駄!

今日勉強したいことベスト3が、最初からハッキリしていれば、迷わず今日のNo.1タスクからはじめますよね?

やることが明確であるということは、勉強にとりかかる上でとっても大事。

そのために「今、自分が一番やるべき勉強、やりたい勉強」を自分の中で明確にしておきましょう。

英検1級の勉強で例えると、勉強を始めたばかりのころは英単語の暗記が第一優先なので、単語系の勉強メニューを中心に用意します。

私の1日の勉強メニューの例をご紹介します。

1日の勉強メニュー例
  • でる順パス単アプリで英単語30個を覚える
  • 実践ビジネス英語の1回分を聞く
  • 英検1級過去問の語彙問題のみ1回分
  • 語源で学ぶWORD POWER MADE EASY

語彙力アップや、リスニング強化を狙った勉強メニューです。
携帯のアプリを活用するなど、スキマ時間を活用しやすいメニューを取り入れています。

このように今日やるべき勉強(タスク)が明確であると、いざスキマ時間ができたときに、「何をしようか?」と考える時間のロスがなくなります。

スキマ時間をすぐに勉強時間に切り替えるために必要な準備なのです。

1日の勉強メニューは、2週間に1回、月1回ペースぐらいで、見直していきます。

英検1級の勉強をはじめた頃は、単語勉強中心でしたが、すこし語彙力がついたらリスニングやリーディングのメニューを中心にしたタスクに変更しました。

1次試験直前は、英作文対策をメインにしたタスクになりました。

このように今の自分が優先してやるべき勉強を考えてメニューは適宜更新していきます。

  • 1日の勉強メニューを作る
  • 1日の勉強メニューは定期的に更新する

ルール2:1日の勉強メニューはすべて完了しなくてもいい

2つ目のルールは、ルール1で決めた勉強メニューは、すべて1日で完了しなくてもいいということです。
それぞれの勉強タスクには、優先順位をつけておきましょう。
そうすることで、全部ではなくても少なくとも最優先のものは完了することができます。

先程の1日の勉強メニューに、1〜4番の優先順位をつけます。

1日の勉強メニュー例
  1. でる順パス単アプリで英単語30個を覚える
  2. 実践ビジネス英語の1回分を聞く
  3. 英検1級過去問の語彙問題のみ1回分
  4. 語源で学ぶWORD POWER MADE EASY

例えば①英単語30個を覚えるは最優先です。

他の3つができていなくても、1ができていればとりあえずその日は勉強できた日ということができます。

1日の勉強メニューは、1日のノルマではありません

全部やらなきゃ、というノルマだと思ってしまうと勉強することが負担になってしまうのでよくないのです。

1つでも完了できたら、良し○。

全部できたら、かなり頑張った◎。ぐらいの気持ちでいいのです。

1日の勉強メニューを決めておく理由は、スキマ時間ができたときに「なにをしよう?」と迷わなくてもいいようにするため

自分にノルマを課すためではないので、そこは間違わないでくださいね。

優先順位はつけるものの、その日の気分では順番を変えてもOKです。

きょうはどうしても英単語やりたくないなーという日は、わりと取り組みやすい「②実践ビジネス英語1回分を聞く」だけやるでもOK

1日の勉強メニューにはある程度バリエーションのあるタスクをいれて飽きないようにする工夫も必要です。

  • 1日の勉強メニューはノルマではない。
  • それぞれの勉強タスクに、優先順位をつけておく

ルール3:1タスク=15分で計画する

3つ目のルールは、1日の勉強メニューの1つの勉強タスクを約15分で終わるように計画することです。 

15分以内であれば、10分でも5分でも構いません。

これもスキマ時間を活用するための大切なテクニックです。

スキマ時間は10分~15分なので、その枠におさまるようなタスクにしておけば、スキマ時間ができたときに、どのタスクでもあてはめることができます。

5分ぐらいのタスクがあってもOKです。

10分あいたら、5分のタスクを2個やればいい。

20分あいたら、10分のタスクを2個やればいいのです。

でも30分のタスクは、スキマ時間ではちょっと難しい。

30分はかなりまとまった時間なので、30分単位で勉強がしたいときは、家族の協力が必要な場合や、早朝、家族がまだ寝ている間など、時間を確保する計画も必要になってきます。

大人の勉強にはタスクは最大15分の細切れのものがちょうどいいんです。

15分でできることはたくさんあります。

15分でできるタスク例
  • 実践ビジネス英語の1回分リスニング
  • 過去問の読解問題を1問解く
  • 英単語40個覚える
  • 英作文問題完全制覇の1チャプターを読む
  • 1日の勉強メニューの見直しをする
  • 現状の語彙力をチェックする

先程の1日の勉強メニューにそれぞれのタスク時間をいれてみます。

1日の勉強メニュー例
  1. でる順パス単アプリで英単語30個を覚える
    10分
  2. 実践ビジネス英語の1回分を聞く
    15分
  3. 英検1級過去問の語彙問題のみ1回分
    15分) 
  4. 語源で学ぶWORD POWER MADE EASY 
    15分

すべてのタスクを完了できたら、約1時間の勉強をしたことになりますね。
気分や状況に応じて①のタスクを2回でもOKです。

自分が確保できるスキマ時間枠にあてはめやすいタスクを計画しましょう。

スキマ時間を活用して勉強するイメージ
  • 1タスクは15分以内で
  • 15分タスクは集中力も持続できる

ルール4:今日のタスクを目につくところにおいておく 

4つ目のルールは、用意した1日の勉強メニューを毎日自分が見る場所に表記しておくことです。

毎日見る場所とは例えば…

  • 机の前に貼る
  • 冷蔵庫に貼る
  • 手帳に書いておく
  • 日記に書いておく
  • 携帯のリマインダーに登録しておく
  • 携帯のメモに書いておく

などがあります。

私の場合は「夢ノート進捗日記」に今月の勉強メニューコーナーを設けて書いてありました。

スキマ時間ができたときには、まずはそこを見て、今日やることを選びます。

慣れれば今日の勉強メニューを確認することなく、自然と勉強をスタートできるようになります。

今日の勉強メニューが頭の中に入るまでは、自分が目につくところ、確認しやすいところに勉強メニューをおいておきましょう。

  • 1日の勉強メニューは目につくところに
  • 手帳、日記、携帯など自分が一番みるところがいい。

ルール5:今の自分の1日から隠れたスキマ時間を見つける

5つ目のルールは、今の自分の1日を振り返り「スキマ時間」を見つけることです。

ルール4まではスキマ時間を活用するための準備です。
いよいよ準備したタスクをあなたのスキマ時間に当てはめていきます。

私は忙しくて勉強するためのスキマ時間なんてない!」と思いますか?

勉強するためのスキマ時間は、なにも家で机の前に座っている時間だけとは限りません

通勤中の電車の中、銀行で順番を待つ間、美味しいスイーツのお店の行列に並んでいるとき…。

10分や15分のスキマ時間は探せば実はたくさんあるんです。

私が育児中にみつけたスキマ時間は、授乳中の時間。

授乳はちょうど10分〜15分。

その時間に携帯片手にアプリで単語の暗記をしていました。

こんな風に勉強ができるスキマ時間は、探せば意外とあります。

スキマ時間だと思っていなかった時間が、実は有効活用できる時間かもしれません。

1日はすべての人に平等に24時間ある。

それでも24時間を生産的な活動に有効に活用している人と、していない人がいて、そこには大きな差があります。

同じように与えられた24時間を、有効に使っている人は、スキマ時間を活用している時間管理が上手な人です。

スキマ時間4回分をなにもしないで過ごす1年間と、勉強に使う1年間。

1年で365時間の差ができます。

もったいないスキマ時間を見逃していないか、もう一度自分の1日のサイクルを見直してみてください。

  • 隠れたスキマ時間を見つけよう
  • 勉強できるスキマ時間は机の前とは限らない

ルール6:勉強したいという強い意思をもつ

スキマ時間を活用できる人は、ほんとうに勉強がしたいという強い意思、学習欲をもった人です。

「勉強をしなければならない。」という受動的な言い方と、「勉強をしたい」という能動的な言い方、どちらの言い方の人がより勉強をすると思いますか?

あなたは心から「勉強したい」と思っていますか?

「勉強したい」の向こう側にある目標や叶えたい夢がハッキリしている人ほど勉強したいという意思が強くなります。

英語の勉強がしたいのは、英検1級に合格して、英語を使った仕事をしたいから。のように、夢や目標は具体的である程、それを実現するための原動力は大きくなり叶えやすくなります。

こうした意思があれば、勉強できるスキマ時間は自然とみつかります。

勉強のスキマ時間を捻出するために、毎日の生活に工夫をするようになります。

家事を時短することで、10分のスキマ時間。

仕事の休憩時間を利用することで5分のスキマ時間。

あなたの目標に向かって本当に勉強がしたいと思ったなら、どんな状況であっても勉強するためのスキマ時間をみつけることができます。

スキマ時間の達人ともなると、この仕事をあと10分短縮できたら、1タスク勉強できる!という思考回路になってきます。

スキマ時間を活用して勉強するためには、目標を達成したいという強い意思があってこそ、他の5つのルールが活かされるのです。

  • 勉強したいの向こう側にある夢・目標をハッキリともつ
  • 勉強したい意思が強ければスキマ時間は自然と見つかる

まとめ

いかがでしたでしょうか?

6つのルールをもう一度おさらいして、さっそくあなたの1日の勉強メニューを計画してみてくださいね。

スキマ時間を活用して勉強する6つのルール
  1. 1日の勉強メニューを作っておく
  2. 1日の勉強メニューはすべて完了しなくてもいい
  3. 1タスク=15分で計画する
  4. 今日のタスクを目につくところにおいておく
  5. 今の自分の1日から隠れたスキマ時間を見つける
  6. 勉強したいという強い意思をもつ


スキマ時間の活用は、大人の勉強ならではの時間管理術であり、生活の知恵ともいえます。

時間というのは不思議なもので、1日は24時間のはずなのに、実質36時間の人もいれば、実質12時間の人もいるのです。

人生は短いです。

たった5分でも、スキマ時間を自分を成長させるために使おうとする人、しない人では、その後残りの人生に大きな違いを生みます。

そういう私も、今日は1日を無駄に過ごしてしまった〜。という日はあります。

完璧な1日なんてそうそうありません。

大切なことは、今日1日をどれだけ頑張れるかでしょう。

明日はまたリセットした24時間がはじまります。

活用できるスキマ時間をみつけて、1つでもあなたを成長するための1タスクを完了できたら○の日になります。

皆様がスキマ時間を活用して、今年1年たくさんの○の日が過ごせますように!

【おまけ】1スキマ時間でできる勉強

最後に記事の中で紹介した、私の1日の勉強メニュー例について、それぞれ詳しく知りたい方へ関連記事のご案内です。

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ABOUTこの記事をかいた人

忙しくても子育てしていても英語を学びたい、仕事に活かしたい人を応援・サポートしています。 2008年通訳案内士資格取得。現在は外資系企業に勤務。 2018年育児休暇を取得中に独学で英検1級に合格。 2019年現在TOEIC970取得 英検1級の勉強法や、仕事で使える英語術・コミュニケーション術を発信しています。 英語の勉強についてご質問&ご相談があればお気軽にお問い合わせください。