2018年産休中に独学で英検1級の勉強をし、なんとか合格することができました。
今回はそのとき試行錯誤した経験の中から私の失敗談をもとに、英検1級に独学で合格したい方へ「やらない方がいいこと5選」をご紹介させていただきます。
私も英検1級合格のためにたくさん情報収集する中で、やるべきことは沢山みつかりましたが、やらないほうがいい事はあまり見かけなかったかな?と思います。
ついついやってしまいがちだけど、合格のためにはやらない方がいいことを当時を振り返って5つ挙げてみました。
目次
1.過去問を最初から最後までひたすら解く
英検1級の勉強を始めるにあたり、まずは「過去問だ!」と過去問を本番同様に時間をはかり最初から最後まで解いてみる。
という勉強方法はよくあると思います。
過去問を解く事自体はよいことなのですが、「最初から最後まで通して解く」が間違っています。
最初に腕試しで解いてみるのはいいです。
ですがそれをなんども繰り返すのはよくありません。
なぜなら英検1級の試験時間は筆記とリスニング合わせて135分です。
まず2時間以上も机の前に座り続ける時間を確保することが難しいです。
2時間も問題を解きつづければ集中力もなくなります。
問題を解いた後の答え合わせと間違えた原因の追求に費やす時間も気力も少なくなります。
結果、2時間以上も勉強したというとりあえずの達成感を得られますが、実際には試験をやってみただけで「勉強はしていない」ことになります。
これを繰り返しても「やっぱり◯点しかとれなかった」という挫折だけを味わうことになるのです。
過去問は「やっただけ」では全く意味がありません。
やって間違えた問題を「なぜ間違えたのか」研究することで点数が少しづつあがっていきます。
過去問を解くことより、過去問の答え合わせと回答解説をじっくり読むことが「過去問を使った勉強」です。
ですから、過去問を最初から最後までひたすら解くだけの勉強はやらないほうがいいのです。
英検1級の過去問を効果的に使って勉強する方法を説明した記事を以下にご紹介しますのでご興味があれば是非あわせてご一読ください。
2.過去問にでてきた知らない単語を単語帳に書き出す
これもついついやってしまう人が多いと思います。
私自身も一度同じ失敗をして英検1級に挫折しています。
英検1級と英検準1級の語彙量の差は相当なものです。
初めて英検1級の過去問を解いてみた人は、その単語の難しさに愕然とするはずです。
「とにかく単語をなんとかしなきゃ!」と思うはずです。
真面目な人ほど、まず今回解いた過去問にでてきた単語だけでも全部意味を調べてきちんと覚えよう!としてしまいます。
しかし、これが落とし穴なのです。
英検1級の単語は、ほんとうに「半端ない」のでこんな方法では効率が悪すぎるのです。
効率が悪いだけでなく、難しすぎて覚えられない単語の山によってモチベーションも著しく削られます。
「こんなに覚えなければならないなんて、無理!」と、最初の段階で英検1級を諦めてしまうのです。
英検1級の語彙問題の選択肢には「超難問」の激レア単語と、「常連」の頻出単語が混在しています。
10年に1回でるかでないかの超難問単語を5つ覚えるより、毎年必ずでている頻出単語を1つ覚えた方がだんぜん効率がいいのです。
激レア単語は無視してもいいくらいです。
ですから、覚える数が多い英検1級の単語については、昔から王道の暗記法である「単語帳を作る」暗記法には不向きなんです。
英検1級単語は効率よく覚えることを重視するべきです!
効率よく覚えていくためには、市販の頻出順の単語帳を参考にして覚えていくのがてっとり早いですね。
3.英検1級の単語を1つづつ完璧に覚えていく
単語についてもう1つ。
英検1級の単語は確かに難しいですが、全部完璧には覚えなくてもいいことをご存知ですか?
英検1級の頻出する単語&熟語2400語(英検1級でる順パス単より)はその全てを「読み、書き、聞く、話す」で使えるようにするということではないのです。
むしろ、ほとんどが「読み」さえできればいいのです。
「書く」「話す」で英検1級の単語を使うのはごくわずか。
これは意識しなくても、英検1級単語をたくさん覚えていくうちに、自然と「書く時」「話す時」に使えるようになるものです。
むしろ「書く」「話す」で使う単語は英検準1級や、2級でしっかり覚えておきたいベーシックな単語です。
基礎単語をしっかり覚えた上で、英検1級の単語を少なくとも読んで意味がわかるようにする力が必要なのです。
英検1級単語の覚え方のコツとしては、優先して覚えるべき単語になんども目を通すようにして反復で覚えていくことです。
繰り返すことが大切であり、1度で全てを完璧に覚えようとしなくても大丈夫です。
なんども単語を目にすることで、だんだん「顔なじみ」になり、
「親しい仲」になり、ある時覚えていることに気づきます。
4.ある程度実力がついてから英検の申し込みをする
私もそうでしたが、実力がまだまだ遠く及ばない時に試験の申し込みを躊躇してしまうことがあります。
「もう少し勉強してから申し込みしよう」などと思ってしまうのです。
しかしこれが間違いです。
これでは自分自身に「期限のない約束」を課してしまっています。
「いつでもいい」は、無いのと同じです。
英検の申し込みは勉強を始めたときにすぐ行う。
少なくとも試験日が来るまでは「勉強しなければ!」という状況になります。
試験に申し込む事そのものが、勉強の第一歩となるのです。
5.少しづつ長い時間をかけて勉強する
上記4番と似ていますが、「3年後に英検1級を受ける」などという長すぎる期限もよくありません。
長くても1年以内の受験を目指して勉強をするのがオススメです。
3年ぐらい長いと、まだまだのんびりしていられるという気分になり本気モードになれません。
実力が及ばないと思っても「最初は不合格になってもいい。とにかく今の全力をぶつけてみる」という勢いをもって、最短の目標設定を立てるほうがいいでしょう。
結果、合格できなくても実力は必ずついてくるはずです。
最初の目標では不合格Cだったが、次では不合格Aになったなど勉強を続けていれば必ず進歩は目に見えてくるはず。
合格することだけがゴールではありません。
途中にも小さな目標、ゴールを立ててひとつひとつクリアしていくことで次第に英語の実力がつき、いつか必ずそれが英検1級合格へとつながっていくのです。
英語上達のために少しづつ長い時間をかけて勉強するのはとてもいいことです。
しかし、「英検1級に合格する」という目標のために長すぎる目標期間の設定は間違いです。
期間を区切って集中的に勉強することで、効率のよい試験対策と試験日までの高いモチベーションが維持できます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「しなくてもいいこと」「してはいけないこと」がわかれば、自然と「やるべきこと」が見えてきます。
英検1級は本当に難しいです。
ですが、「やるべきこと」だけを着実にやれば、合格できます。
私のブログ内でなんども繰り返しでてくる言葉「効率」これは英検1級攻略のためのキーワードです。
- 過去問を最初から最後までひたすら解く
- 過去問にでてきた知らない単語を単語帳に書き出す
- 英検1級の単語を1つづつ完璧に覚えていく
- ある程度実力がついてから英検の申し込みをする
- 少しづつ長い時間をかけて勉強する
最後に、繰り返しになりますが、過去問を解くこと自体は間違いではありません。
大事なのは過去問を正しく活用することです。
英検1級合格に向けて過去問を使って勉強を始められる方は、英検1級過去問題集の正しい活用方法についての記事「挫折しない英検過去問の勉強法6つの秘訣」をご参照ください。