英語のリーディングが苦手!という方。
「英検やTOEICの長文読解の点数がなかなかのびない」
「リーディング上達のためにはどんな勉強をしたらいい?」
とお悩みの方に、リーディング上達のためにやるべき勉強法について語りたいと思います。
リーディングの力をつけるには、多読・速読がいい!といわれることもあります。
間違いとはいいませんが、多読・速読がリーディング力を向上させるために役立つかどうかは、いまのあなたの英語力によります。
今、リーディングに自信がないなぁ。という方。
まずは次に紹介するちょっとしたチェックをしてみてください。
目次
時間をかければ読めるかどうか
時間をかければ読めるかどうかが、リーディング力の一つの分かれ道。
例えば、ある程度長い英文を読むときに、時間をかければなんとか全体の意味をとることはできますか?
TOEICや英検などの場合、時間制限があるので、全部読めないのは「多読力・速読力」がないからだ!と思いがちです。
しかし、そうとは限りません。
まずは、時間制限なしであれば、同じ問題を解いて点数があがるのかどうか。を試してみてください。
- 時間制限なしでもあまり点数は伸びなかった。
- 途中からなんだかちんぷんかんぷんになってしまう。
- 短い文章なら読めるけど、1文が長くなってくると、読めなくなる。
- 最後まで読む気力がなくなってしまう。
などの症状が出ている方、多読や速読はオススメできません!
多読・速読が力となるのは、ある程度の英文解析の実力がついてきている人です。
上記のような、”英文苦手”意識から脱出できていないかたには、次にご紹介するリーディングの基礎を鍛えることをオススメいたします。
リーディングの基礎を鍛えるために必要なこと
私が思うリーディング基礎力を身につけるために絶対に必要な3つのことは、これです。
- 文法の理解
- 精読力
- 前から順番に読むこと
なんか、「あたりまえじゃない…」と思われた方もいるかもしれませんが、でもその当たり前のことができているようで出来ていないから英文が読めないし、英文苦手意識がでてしまうんです。
ひとつひとつ、解説していきますね。
文法の基礎を理解する
文法についてこのブログでお話をするのは初めてなのですが、今まで触れていなかったのは文法が大切と思っていないのではなく、英検1級受験者にとって文法の知識は当たり前!だから。
文法なんて知らなくても英語は話せるよ。という人もいますが、私は文法はめちゃくちゃ重要派です。
特に、英文法の5文型の理解は必須です。
SVとかSVOとかですね。
なんとなくではなく、完全理解すること。
5文型を理解すると、英語を読むのが楽しくなるから不思議です。
ここでは5文型についての詳しい説明は割愛しますが、そもそも英語の文章は、どんなに長い文章であっても、この5つ文型の形に当てはまるのです。
これが腹落ちしたときに、どんな英文でも怖くない、読める!と思うのです。
5文型を語る巷の文法書はたくさんあると思いますので、ぜひ1冊手にとって学んでみてください。
その他の基礎文法も大切なんですが、全ては5文型から始まる、と私は思っています。
精読をして英文解析を行う
次に私が推奨するのは、精読です。
精読とは、1つの文章を「なんとなく意味がわかる」ではなく、ハッキリと意味が理解できる文章の構成と文法まで理解できているところまで読むことです。
時間をかけても英文が読めないという方は、精読&英文解析を練習する必要があります。
たくさんよんでも、速くよんでも、正しく読めてなければ意味がないからです。
私は中学や高校の頃に、精読の練習をたくさんしました。
それによってある程度読解力は身についたと思いますが、さらにもっと精読力がアップしたのは、前述した5文型を完全理解してから。
精読&英文解析の作業は、長い文章を5文型にあてはめる練習です。
どんなに長い文章でも必ず5文型になる、ということがわかれば、これが可能です。
精読力を鍛えるためには、1冊の参考書にじっくり取り組むことが大切だと思います。
精読の練習はツライときもありますが、鍛えればリーディング力は飛躍的にアップします。
前から順番に読むこと
3つ目のリーディングの基礎としては、「前から順番に読むこと」をオススメします。
これも当たり前のことなのですが、リーディング初心者がついついやってしまうのが、英文を日本語の順番で読もうとしてしまうことです。
そうではなく、英語を英語の語順のままで読むことがとても重要です。
- 日本語⇒ 主語+目的語+動詞
- 例:私は+学校に+行きます。
- 英語⇒ 主語+動詞+目的語
- 例:I +go+ to school.
- この場合、「私は+行きます+学校に」 と読む!
短い文章だと少しわかりにくいかもしれませんが、長い文章を読むときに英文の目的語を後ろまで探しに行って、前に戻って動詞を読むという動きをしていませんか?
これは、英語を英語の語順のままで読んでいないということ。
英文の長い・短いに関わらず、私は英文を読むときに、後ろまでいってから、前にもどってくることはしません。
これは慣れもありますが、練習次第で前から読むことはできるようになります。
通訳の学校にいくと「スラッシュリーディング」といわれるリーディング訓練法があります。
通訳は、話者が話た言葉を前から順番に訳していかなければならないので、前から読む・訳す力が必要なんですね。
これは通訳に限らず、読解力を鍛えたい私達にも適用します。
スラッシュを入れて前から、塊ごとに読んでいく練習をしてみましょう。
3つのパーツに分かれます。
これは SVC の第2文型にあたります。
理解するときはこのように左から右に意味を拾っているんですね。
次のような例文はどうでしょうか。
In countries that are extremely prejudiced against women, females are treated as second-class citizens that cannot attend schools or acquire valuable skills.
「最短合格!英検1級英作文問題制覇」より引用
スラッシュをいれるとこうなります。
In countries that are extremely prejudiced against women, / females / are treated / as second-class citizens / that cannot attend schools or acquire valuable skills.
スラッシュリーディングは、区切り毎に意味を拾う練習です。
修飾:極端に女性に対しての偏見のある国々では / S:女性は / V:扱われます/ C:第2クラスの市民のように / Cの修飾:学校に通えなかったり、便利なスキルを身につけることができなかったりする
このように頭から後ろへ意味をとりながら文を読み進めます。
精読&英文解析をする際にもスラッシュを入れながら読んでいくと、やりやすいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は英語リーディングの基礎力を身につけるための3つのアドバイスについてご紹介させていただきました。
TOEICや英検の長文読解が苦手だ〜。という人ですぐに多読や速読の勉強してしまうのはちょっと危険です。
まずは以下の3つの基礎勉強をして、時間をかけて正確に読むことができるようになることが大切です。
- 文法の理解
- 5文型の基礎はおさえよう。
- 精読力
- 文章の意味と構成を正確にとらえよう。
- 前から順番に読むこと
- 後ろまでいってから前に戻らないようにしよう。