日本人の3人に1人はバイリンガルの時代へ!?

2019年4月の実践ビジネス英語のテーマは「バイリンガルであることのメリット」でした。
私自身もバイリンガルについて考えさせられました。
「英語で育児」を検索すると、「バイリンガル育児」の情報が多く目につきます。
日本でもバイリンガル教育について興味が高まっている一方、
日本は世界の国の中でも英語ができない国として認識されています。

YAYOI

では日本のバイリンガル人口はいま一体どれくらいなんだろう?
そもそもバイリンガルってどれぐらいのレベルで2言語話せる人のことをいうんだろう?

という疑問が生じたので調べてみました。

目次

英語ができない日本

専門家による調査によると、英語がどれぐらい上手であるかという指標EFI(English Efficiency Index)のランキングで日本は49位。近隣国の韓国や中国よりも下です。
確実に先進国の中では英語教育に遅れをとっています。
以下はそのEFIのランクを表したものですが、左から順番に1とても高い、2高い、3普通、4低い、5とても低いと5段階評価で、日本は「低い」と言われてしまっているのです。

EPI世界ランキング

The EF English Proficiency Index is increasingly cited as an authoritative source by journalists, educators, officials, and business leaders. EF is pleased to contribute to the ongoing global conversation about English language education. This eighth edition of the EF EPI is based on test data from more than 1,300,000 test takers around the world who took the EF Standard English Test (EF SET) in 2017.

https://www.ef.edu/epi/

上記のEPIについて引用元のサイトによると、有識者を対象とした調査に基づいて調べた結果である模様です。

世界の人口の約半分は今やバイリンガルと言われています。
世界では母国語以外の言語が話せ、他国とコミュニケーションできることは常識になりつつあります。

では日本のバイリンガル人口はどれくらいなのでしょうか?
調べてみましたが、バイリンガル率の情報はありませんでした。
バイリンガルではなく、「日本人の英語ができる人はどれくらいか?」で調べると、「英語ができる日本人は概ね3割」だそうです。
これは英語教育機関で行ったアンケート等に基づく想像です。

そもそもバイリンガルのレベルってどれくらいなのでしょうか?
バイリンガルって聞くと、海外で長く暮らしていたり、ほぼ日常的にネイティブ英語にふれていたりしないとなれないって思う人が多いと思います。
私が学生の頃に抱いた「バイリンガル」のイメージは「帰国子女」ですね。

そこで、あらためてバイリンガルレベルってどれくらい?
というのが次です。

バイリンガルの定義とは?

バイリンガル辞書における定義

辞書の定義
  • 国語辞典 『バイリンガル』 二ヶ国語を話すこと。またその人。
  • 英英辞典 『bilingual 』
    1. Bilingual means involving or using two languages.
    2. Someone who is bilingual can speak two languages equally well, usually because they learned both languages as a child

英英辞典でも同様に2カ国語を話すこと。またはその人。
bilingualの人は2つの言語を同じように良く話すことができ、子供のころから2言語学習していることが多い。とあります。
しかしはっきりと、バイリンガルのレベルを定義するような言葉はありません。

ネイティブが思うバイリンガル

英語ネイティブスピーカーにこんな質問をしてみました。

YAYOI

バイリンガルっていったら、母国語以外の言語のレベルはどれぐらい?
日英バイリンガルっていったら、両方ネイティブレベルなの?

回答はこうでした。

English Native Speaker

For English speakers, “bilingual” means can speak two languages fluently. We usually don’t distinguish “native speaker”
It’s very common to deal with non-native speakers so we don’t care about it so much. For most other languages non-native fluent is unusual.

イングリッシュスピーカーにとって、「バイリンガル」は2つの言語を流暢に話すことができること。
2つの言語が両方ネイティブレベルという訳ではなない。
イングリッシュスピーカーにとっては、ネイティブでない人と英語を話すことは、ごく一般的にあることなので、ネイティブかどうかはあまり気にしない。

この回答に、私はちょっとびっくりしました。
そうか、バイリンガルって両方ネイティブレベルじゃなくてもいいんだ!
日本人でいうと、外国人と意志を疎通をとるのに問題ないレベルの英語を話す人はバイリンガルってことです。
英検1級レベルの会話ができる人はもちろんバイリンガル。
そうやって考えてみると、バイリンガルへのハードルって思っていたよりも高くない、って思いませんか?

世界の半分以上はバイリンガル

ちなみに統計上、世界の人口の半分以上はバイリンガルらしいのです。
バイリンガルのみならず、世界には3カ国語話すトリリンガルや、4ヶ国語話すクワトリンガルの人もいます。

実践ビジネス英語の「今回のビニエットから」でこのようなことを目にしました。

世界のコンピューターに蓄積されている情報の8割以上は英語だと言われています。サイバースペースにおいては、英語が基本なのです。

実践ビジネス英語2019年4月号

ということは、日本語だけでしか情報が入手できなければ、この圧倒的な情報格差を乗り越えていかなければならないのです。

バイリンガルが常識の時代へ

今後、日本のこの状況が大きく変わっていくと思います。
理由は2つ。

日本の英語が変わる理由
  • 教育改革によって日本人の英語教育が変わるから
  • 日本国内の外国人がより身近な存在になっていくから

日本の英語教育が変わる

2020年から日本の英語教育が大きく変わります。
特に大きな変更は、この2つ。

英語教育が変わる
  • 小学3年生から英語の授業スタート
  • 大学センター試験が変わる

これまでの日本における学校の英語教育では、中学校〜大学まで10年以上も英語を学習していも、話すことに自信がもてないという人がたくさんいるという状況を生み出してしまっていました。
これはやはり、「試験に合格することを目的とした英語」を教えることに力をいれすぎてしまったからです。
私自身の学校で習った英語を思い返してみても、読む・聞くが8割、書くが2割、話す勉強はほとんどしていないという印象です。

小学生から英語を初めることで、聞く・話すを中心とした、コミュニケーションとしての英語に慣れることから英語を始めようっていう取り組みのようです。

またこれまで大学のセンター試験に代わって新しい試験を導入することで
『読む・書く・聞く・話す』のバランスが取れた試験内容に変更されるとのこと。
試験が変われば、その対策や勉強方法も変わるので、結果これまでよりも「英語を話す」教育は増えるはずでしょう。

外国人がもっと身近になる

近年、外国人観光客が激増しています。
皆様の身の回りでも、最近外国人をみる機会が増えたなぁと感じていませんか?
2008年835万人だった訪日外国人数が
2018年では3119万人。
10年間で約4倍にまでせまる勢いです。
10年前に「目指せ1000万人!」といっていたころが懐かしいです。

我が子が通う保育園にも外国人がいます。
日本で働く外国人の数もますます増えてきており、今後クラスに外国人がいることは珍しいことではなくなるでしょう。

私たち以上に子どもたちはもっと英語が身近なものになってくるのだと思います。

日本も3人に1人がバイリンガルになっても不思議ではない

ここまでのまとめ
  • バイリンガルは2言語を問題なく話す人のこと
  • 英語の教え方が変わるから、英語を話す人は増える
  • 外国人が身近になるから、英語を使う機会は増える

以上のことを総合すると、日本も3人に1人がバイリンガルになっても不思議ではないと思いませんか?
バイリンガルっていう日本語の言葉のハードルが変に高すぎているような気がします。
英語ネイティブがいうところの、「問題なく英語が話せるならバイリンガルじゃない?」っていう基準でみれば、そこまで高いハードルではないと思います。
これを読んでいるあなたも、英検準1級や1級レベルの会話ができるなら十分バイリンガルなんですよ!!

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まとめ

少し長かったですが、いかがでしたでしょうか?
書きたいと思っていたことを温めていたら、このような長文になってしまいました。
3人に1人がバイリンガルなんて、言い過ぎ!と思われるかもしれません。
しかし現状3割の人が「英語を問題なく話せると思う」と言っているのではあれば全く非現実的なことではないと思います。
それに日本が国際社会でリーダーシップをとっていくためには、英語後進国では困るのではないでしょうか?
せめて「低い(Low)」から「普通(Moderate)」のランクには上がってほしい!
今後も多くの人が英検やTOEICを受験し英語力を高めていくことが、日本のランクアップに貢献していくのかもしれないですね!

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ABOUTこの記事をかいた人

忙しくても子育てしていても英語を学びたい、仕事に活かしたい人を応援・サポートしています。 2008年通訳案内士資格取得。現在は外資系企業に勤務。 2018年育児休暇を取得中に独学で英検1級に合格。 2019年現在TOEIC970取得 英検1級の勉強法や、仕事で使える英語術・コミュニケーション術を発信しています。 英語の勉強についてご質問&ご相談があればお気軽にお問い合わせください。