英検1級試験日まで1ヶ月前ともなると、「あと1ヵ月しかない!」と焦る気持ちがでてきます。
しかし1ヶ月しかないけれど、1ヶ月もあればかなり多くのことを吸収できるのも事実です。
今回は、私が2018年度第二回で英検1級に合格したときの経験を振り返り、直前1ヶ月でどのような勉強をしたのかまとめたいと思います。
目次
英検1級直前1ヶ月の勉強は英作文を重視
私が直前1ヶ月で勉強したことを割合にすると
英作文:単語復習:過去問 = 7 : 2 : 1
7:2:1で、英作文対策に重点をおきました。
理由は主に以下の3つです。ひとつづつ説明していきます。
- 英作文の配点が高いため
- 英文を書くことに慣れ、失敗を含め書いた経験を蓄積するため
- 英作文対策=二次面接対策とほぼ同じ
1.英作文は配点が高い
1次試験で効率的に得点を得るには、英作文の対策ははずせません。
全体からみても英作文(ライティング)の配点は1問で1次試験の3分1を占めています。
直前に最も得点を増やせる可能性がある英作文に重点をおくべきでしょう。
語彙力も重要ですが、語彙力強化は早い段階から着手するべきです。
直前で語彙の量を増やす努力をするよりも、ラインティング力強化に力をいれるほうが効率的かと思います。
2.英文を書くことに慣れ、失敗を含め書いた経験を蓄積する
基本となる語彙力の強化をこつこつと今まで十分やってきているという前提の上ですが、十分な語彙や慣用表現の基礎があれば、あとはそれをアウトプットするという「経験」が必要となります。
なんども繰り返し英作文を書くうちに、経験が蓄積され言いたいことがスムーズに書きだせるようになります。
英作する経験を直前に積み重ねることで、本番の緊張状態でもいつもどおりライティングすることができるようになると思います。
また様々なトピックで実際に書いて失敗をしたり、手が止まってしまう、単語のスペルが思い出せないという経験を得ることがライティングの成長につながります。
1度書いたトピックは2回目にはスムーズにポイントも思い出せますし、書くことができます。
直前で書いた記憶と経験が残っていて、本番で似たトピックが出題されたらラッキーです。
1ヶ月ぐらい前に書いたトピックであれば、文章の構成やポイントもまだ忘れていません。
3.英作文対策=2次面接対策とほぼ同じ
直前で英作文対策をするのは、1次試験終了後の2次試験面接対策も兼ねるからです。英作文対策に必要な頻出質問への回答ポイントや表現は、ほとんどそのまま2次面接のスピーチや質疑応答にも活用できます。
1次試験対策のライティングの練習を試験直前に行うのはとても理にかなっていると思います。
また、書くことと話すことは同じアウトプットです。
書くことに慣れることで、話すことも自然とできるようになります。
書くことと話すことの違いは、アウトプットの早さです。
話す場合は書く場合よりもより早いレスポンスが必要となり、これも繰返すことで言いたいことがすぐに口からでてくるようになります。
書くことができる文章は、話すときにも使えます。話すことができないという人は、自分の言葉で文書をすらすら書くことも同じようにできないのです。
1次試験対策の仕上げに、英作文対策をすることは、次の2次試験のスピーキング練習にむけての助走も兼ねるのです。
英検1級直前1ヶ月の英作文対策
以前に英作文対策について「英検1級英作文対策と勉強法」にて英作文の対策についてご紹介しましたが、英検1級のライティングは主にこちらの「最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇」を使用しました。
直前1ヶ月は英作文1日1問
英作文対策はこれ1冊「最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇」で十分です。
英作文の勉強の仕方についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
理想は英作文で狙われるトピックや、使えるフレーズなどのインプットをしておくこと。
直前1ヶ月は、それをアウトプットすることに集中します。
アウトプット、つまりいよいよ自分の力で英文を組み立てて書くということです。
「最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇」の最後には実践問題が30問あります。これを1日1問づつやることにより、丁度1ヶ月で完了できます。
英作文を1問あたり、約30分かかります。答え合わせや見直しなども含めると1時間弱は必要です。
1日1時間机に向かうというのは、細切れ勉強推奨派の私には難題ではありますが、直前1ヶ月ともなると、ラストスパートで1日英作1問もなんとか頑張れるものです。
実際に書くことで自分が書きやすいポイントを知る
ライティングの実践練習を直前ですることのもうひとつの意味は、自分が書きやすいポイントを確認・記憶することです。
英検1級の英作文問題は、環境・政治・犯罪などの時事問題について自分の考えを3つのポイントで述べる形式です。
英作文でよく聞かれる質問にたいして「自分なりの3つのポイント」を用意しておく必要があります。
試験当日その場で3つのポイントを考え論述できるとしても、あらかじめ自分が書きやすいポイントを決めて用意しておけばかなり時間の節約にもなります。
しかし、いざ英文を書こうとすると、覚えていたつもりでも質問に対するポイントが3つ全てすぐに頭に浮かばない、ということが度々ありました。
練習で出てこないポイントは自分にとって書きやすいポイントではないということ。
試験直前に英作文の実践をすることで、自分が書きやすいポイントは何かを再度確認することができます。
ひとつの質問に対して、自力で根拠となるポイントを3つ挙げ、30分かけて英作文を書けば、その文章の論点や構成をそう簡単には忘れません。
1ヶ月前というのは忘れないちょうどいい範囲だと思います。
特に出そうな英作文の問題は直前に書いてみることで、記憶に残り表現と関連単語を再確認することができます。
1日1問のペースで英作文の実践練習をすれば、直前1ヶ月でかなりの実践経験を積むことになります。
- アウトプットを中心とした練習
- 1日1問を本番同様に解く
- よくでる質問に対して自分のポイントを再確認する
- 英作文の実践経験を蓄積する
単語は復習を中心に
直前1ヶ月のみならず、単語を毎日30個確認するというのは英検1級の勉強を始めたときからの日課にしていました。
毎日30個の英単語は、でる順パス単のアプリ(旧英検1級用)を使用しました。好みによりますが書籍でもよいと思います。
直前1ヶ月ともなると、でる順パス単の英検1級単語は2周ぐらいはしています。直前1ヶ月は、頻出単語のAランクを重点的に復習しました。
3周目は1日30個を40~50個に増やしてもOK。なるべく多くの単語を再確認していきます。
でる順パス単のアプリは、覚えられない単語をマイリストに登録できますので、マイリストの単語を重点的に復習した後、すべてのAランクを復習するなど、苦手単語を優先的に復習しつつ、全ての頻出単語を最終確認しました。
余裕があればBランクまで最終確認してもいいでしょう。
この時期は新しい単語を覚えるよりも、1度覚えた単語を復習してより確実に重要単語を記憶していくほうがいいです。
新しい難しい単語に手をつけ始めると、まだまだこんなに覚えなくてはならないという焦る気持ちが先にでてきてしまうからです。
ぶっちゃけ、そんな難しい単語は覚えていなくても英検1級は合格できます。
語彙は多いにこしたことはありませんが、重要なのは単語を覚える優先順位です。
頻出単語を確実に覚えることが間違いなく合格への近道になります。
前日は過去問を通して解く
私は過去問は、細切れに解きます。本当の試験直前まで過去問を通して解くことはしませんでした。
私は試験は日曜日でしたので、前日の土曜日に1回、過去問を1つ通しで解きました。これは1次試験の時間配分を再確認するためと、本番のシュミレーションのためです。
1回通して解いておくと、本番でも落ち着いて時間配分をみつつ、問題を解くことができます。
1度解いた問題とはいえ、試験前日に解いた過去問は正解率80%を超えていました。
英作文だけは自分で採点ができないので、英作文を7割得点できていたと仮定すると、合格ラインを超える点数がとれていたと思います。
過去問全体で正解率70~80%をとれるようになることが、英検1級合格ラインのひとつの目安です。
ここまでくれば、あとは試験当日に集中していつもどおり問題を解くのみです!皆様の合格をお祈りします。
- 時間配分確認のため
- 本番のシュミレーション
直前1ヶ月対策まとめ
直前1ヶ月はの勉強時間は大変貴重です。
英作文対策を中心とした総復習の時間として活用してみてください。
今回ご紹介した直前1ヶ月勉強は私のオリジナルですが、参考にしていただいて自分にあった直前1ヶ月対策プランをご検討ください。
当日は落ち着いて自分の最大の力を発揮できますように!
- 英作文:単語復習:過去問 = 7 : 2 : 1
- 直前は英作文を書いて慣れる、経験をつむことを重視する
- ライティング練習は、2次試験対策も兼ねる
- 直前1ヶ月は英作文1日1問
- 自分が書きやすいポイントを確認・記憶する
- 単語は重要単語・頻出単語の復習を中心に!
- 前日は過去問を通して解いてみる!